軽やかな建築
アンバランスバランスによる空虚(エアリー)感を用いた新宿寺院
問題意識
1-1
◆生け花に内在する軽やかな空間性
日本芸術の生け花にみられる、静止している花材に伸びや広がりといった動きや、花材の重さを感じさせない、軽やかな状態を生むメカニズムに魅力を感じた。
◆形態操作による動きと空虚操作による動きの関係性
生け花には非対称な釣り合いによるアンバランスバランスが作り出す動きと、容積の密度操作による空虚感が作り出す動きが存在している。
アンバランスバランスな形態操作によってエアリー感をつくりだすことで、軽やかさももった建築空間を作ることはできないだろうか。
実験と検証
○アンバランスバランスでエアリーな空間
×アンバランスバランスではないがエアリーな空間
×アンバランスバランスではあるが、エアリーではない空間
プログラム
◆寺院建築の現状と位置づけ
もともと,お寺というものは祈りの場だけではなく、医療や学問の中心地であり、公民館の役割を持ち、悩み事の相談所であった。
しかし寺子屋が学校教育に取って代わられたように、近代化の制度のなかで寺院の機能は置き換えられ、固有の意味を失いつつある。
◆都心の寺院建築の変容
都心の寺院建築では、人口や建物の高密度化によって、孤立化・小規模化・形骸化され内部体制の不透明さが、一般の人々に閉鎖的イメージを与えている。
また、コミュニティーの寺院として立て替えされたものも、機能的(プログラム的解放)に留まっており空間的に開かれていないものや、公民館のように、完全な『公』の場とされ、寺院独自の地域性が希薄化してしまっているのが現状である。
敷地
東京都新宿区早稲田町77(龍善寺立て替え敷地)
◆高低差による動きのある地形
新宿区は、武蔵野台地と荒川と多摩川に挟まれた地域に広がる台地この二つの台地と、それらに挟まれて東中野から早稲田付近まで東西に伸びる10m程度の低地面から主になっている。
地形の高低差は、多くの由緒ある坂や、階段によって、視覚変化に富むまちなみを生み出し、シークエンシャルな都市体験を作り出している。
しかし早稲田周辺は街区内に高密度に建てられた建物によって、公私や内外がきっぱりわけられ、路地や縁側といった地域コミュニティーを形成するための『公私の間』となる空間が少ない。
また、学問の地として発展をしてきた新宿には多くの寺院や史跡が存在し、区も寺院を巡る散策ルートを定めているが、学生や住民の認知度は低いのが現状である。
提案
■地域コミュニティーの核としての寺院建築
公私の間をもった第三の居場所
アンバランスバランスによる形態の伸びと、エアリーを用いた光の演出による軽さを持つ建築空間によって、寺院建築の閾をさげていく。
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admin (土曜日, 31 12月 2011 12:04)
いい加減にしろ。
締め切りを無視して勝手に進めても、何をしているのか分からない。
誤魔化してばかりいないで、ストーリーを練り直す。今のままではB4に負けている。