軽やかな建築/KMMR10

軽やかな建築

バランスの際による動きを用いた代官山無宗教教会

■軽やかな空間への興味

生け花で感じた軽やかさ>>>動かない動き(モーション)

軽さとの違い>>>実際に軽い(密度や透明)のではなく軽そうに見える状態。

生け花にも見られた「バランスの際」から動かない動きを考える。

 

*ギリギリ>>>際『きわ』

・あるものに非常に近い所。あたり。そば。 

・ある状態になろうとしている直前の時。 

物事のきわまるところ。極限。果て。 

 

■バランスの際のある空間

形態が時空間的前後関係を読み取れる状態にあり、且つ、運動が始まった瞬間か、終わる瞬間(安定から不安定になる瞬間。またその逆)をバランスの際とし、不透明で安定しているのに動いている様に感じる「軽やかな建築空間」の作成を目的とする。

 

*安定(垂直水平)不安定(斜(曲))

 

■無宗教無教会

教会は自分と向き合うための空間であり、絶対的で不動のもの(安定)が望ましいとされてきた。

しかし、厳密に対称なものは、自然界(都市空間も含む)の摂理にそぐわない形態であるから不自然で無機質な印象を与えてしまう。

そこで、バランスを崩す一歩手前まで形態を崩すことで、厳密な安定以上に自然な安定(ダイナミックシンメトリー)をもつ教会を提案する。

 

■敷地_代官山

代官山における軽やかさ

・代官山の微地形<<<地形的構造による視線の変化やわずかに歪んだ街路空間

・高密度なのに調和のとれた景観<<<集合が作り出しているバランス

・住商が混在しているのに成立している。

 

■選定場所_猿楽町NTT社宅跡地(蔦屋の横)

・代官山の中でも異なるスケールやプログラムが隣接する敷地<<<スケールのバランスをとり、調和のとれた代官山の景観に馴染ませた、都市的にも軽やかな外部空間を纏う建築

・住商が混在しているのに成立している都市<<<異なるアクティビティーやプライベートパブリックを、緩衝(許容)する場としての教会

・敷地4辺が道路(歩道含む)と接する場所<<<どこから見ても軽やかな外観